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対談 永井秀樹+保坂信之


永井秀樹+保坂信之
写真左:永井秀樹 右:保坂信之
永井 秀樹(ながい ひでき)
1971年1月26日 大分県出身

明野中学時代の全国中学校サッカー大会優勝、国見高校での第66回全国高校サッカー選手権優勝を経て、1992年ヴェルディ川崎入団。同年バルセロナオリンピック日本代表に選出された。
以降福岡、清水、横浜フ、F・マリノス、大分に所属し幾多のリーグ優勝やカップ戦での栄冠を獲得ししている。
2005にはFC琉球でプレーし、翌年2006年ラモス瑠偉氏が監督に就任、都並氏等、ヴェルディ黄金期の中心選手がスタッフについた
東京ヴェルディ1969で選手として活躍。そして2008年トルシエ革命を掲げた沖縄FC琉球(JFL)に移籍、チームと共にさらなる飛躍が期待される。
保坂 信之(ほさか のぶゆき)
1970年7月23日 埼玉県出身

厚木GP、北浦和サッカー少年団で少年時代を過ごし、中学は本太中へ。その後 帝京高校に進み、高校選抜、U?19日本代表に。1990年読売クラブに入 団。1994年ヴェルディ川崎から浦和レッズに移籍後、1998年に一度サッ カー界から離れる。 1999年アウトドアセレクトショップ「Midfield」を開業を経て、 2002年サッカー界に復帰後、スクールコーチとして活躍と同時にフットサル にピッチを移し2003年にはフットサル日本代表にも選出された。 現在、FODS(フォッズ)サッカースクールヘッドコーチ。FODSとは Fragment Of Diamond(S)(ダイアモンドの欠片)の略。http//fods.jp さいたま市、上尾市を中心にサッカースクールを展開中。 今1番注目しているチームは「バサジイ大分」

 
永井秀樹1永井:こういう状況で保坂と話をするのもなんか変な感じなんだけど・・今日は第一回目のトークセッションのゲストとして来てくれてありがとう。

今日はホスト役として、いろいろな話を聞かせてもらいたいんだけど、まずは保坂がサッカーを始めたのはどういうきっかけだったの?

保坂:こちらこそ今日は呼んでくれてありがとう。なんか変な感じだよね。
(サッカーを始めた)きっかけかぁ・・。確かな記憶じゃないんだけど、小さい頃に父がサッカーボールを買ってきてくれて、それで近所の子供達と一緒にボールを蹴っていたことがきっかけかな。

永井:
いいねー、なんか”きっかけ”って偶然かもしれないけど大事だよね。
保坂は、いつぐらいから『プロになりたい』とか『サッカーで生きていこう』って思ってた?

保坂: 僕らが小学校の頃は、日本にまだプロサッカーリーグが無かったし、日本でプロサッカー選手になる方法はなかったよね。プロになるにはブラジルやヨーロッパに行くしか方法は無いと思いながら、毎日毎日ボールを蹴っていたかな。

だからあの頃の目標は「プロになりたい!」とかじゃなくて、とにかく大勢の目の前でプレーすることが目標だった。

当時、日本で一番人気があったのは、全国高校サッカー選手権大会だった。日本リーグよりも高校サッカー選手権のほうが盛り上がってたからね。だから子供ながらに、「選手権に出たい!!」という思いは持っていたよね。

中学に入る頃から、プロサッカー選手になるためのプランを考えて始めてて、最終的に『プロになるためにブラジルに行くしかない。』と思っていたね。

今はJリーグも出来て、テレビをつければすぐにヨーロッパの試合など見れる環境にあるおかげで、今の子供達は「プロサッカー選手になりたい!!」という子供がたくさんいるよね。

永井:そうだよね。
俺らが小さい頃はJリーグなんて無かったし、ましてやサッカーでお金がもらえるなんて思ってなかったよね(笑)。

Jリーグが出来た当初は、本当にブームというかちょっとおかしかったよね。それまではやっぱり高校サッカー選手権に出て、国立でプレーするために頑張ってたよね。

保坂:
うん、選手権しかなかった。永井なんか国見だもんね。

永井: いや~本当に高校時代のあの3年間が今までで1番辛かった。ただ、あの頃があるから今があるのは確かだからね。

保坂: そうだよね。その時期(中学・高校時代)のサッカーへの取り組み方や姿勢って本当に大事だね!!

永井: すごく重要だよね。
今、保坂はサッカースクールの代表をしながら、いろいろなイベントなどに携わっているけれど、子供達たちにサッカーを教えようと思ったきっかけは?

保坂: 別に「コーチをしたい」とか「監督になりたい」とかそういう風には考えていなかったし、今もその考えは無いかな。
本当は、プロとしてずっとプレーしたかったけれど、それが出来なくなってしまったのと、

たまたまある時に、子供達と一緒にボールを蹴る機会があって、それから今のように毎日子供達とボールを蹴る”サッカーに囲まれた生活”が始まったんだよね。

子供達に『コーチ!コーチ!』って呼ばれているけれど、コーチという感覚ではなく、一緒にプレーしている感覚なんだよね。

永井: 俺もずっと現役であり続けたいし、サッカーが無い生活は考えられないね。

毎日、子供達との触れ合う中で、保坂が感じている事も聞きたいね。

保坂: 子供達と毎日触れ合っていく中で考えるようになった事は、「なぜ人はサッカーを観戦するためにスタジアムへ足を運ぶのか??」「なぜサッカーを見ることで楽しめることができるのか?? 」を深く考えるようになった

それでたどり着いた答えは、本当に単純だったよね。いい選手、うまい選手、面白いプレーをする選手を見たいからだと思う。

「ボールを持った時に、ワクワクするようなプレーを期待が出来る選手が見たい!!」正直今は、そういう選手が少なくなってきていると思う。そういう選手を見に会場へ足を運んでいるはずなのに、敵が来るとすぐにボールを離して勝負しない選手が増えている。

永井:なるほど・・。今の日本のサッカー選手は、大人も子供も勝負を避けるというか・・個性が無いというか・・なんかもっと積極的にプレーしてもいいよね?

保坂:すぐに味方にパスを出すという考えだけでなく、状況に応じて自分で判断して勝負を仕掛けるメンタル、勇気のあるチャレンジが出来る子供達を育てたい。

永井もそうだけど、僕自身も勝負をする事が好きだからそういうことを伝えていきたい。
サッカーだけじゃなくて、その子の生きる力というか、私生活にも繋がると思うんだよね。

最近ではフィジカルを中心とした練習ばかりに力を注ぎ、”強くて走り負けないチーム”を作り、そういう選手を育てているチームが増えてきている。もしかしたらそれが勝利には繋がるかもしれないが、 将来には繋がるのか?サッカーの本質を考えて欲しい。それで「本当にサッカーをしてて楽しいの?」って言いたい。

守備も出来て攻撃も出来る。別にそれが悪いとは思わない。

現在プロとして活躍している選手の中には、5、6歳の頃から毎日毎日練習を繰り返しながら、約20年くらいもの間努力をし続けたにもかかわらず、目の前にいる敵をドリブルで抜くことも出来ないし、勝負すら出来ない選手もいる。
 
それは今の日本のトレーニングでは、個人の技術のスキルアップに繋がるトレーニングよりも、
 
チーム戦術やフィジカルトレーニングが強調されていて、本来必要であるべきゴールを決めるためのアイデアや、創造性を生み出すためのトレーニングが少ないのかもしれない。
 
サッカーの一番の醍醐味は、その状況によって生まれるアイデアや一瞬の”ひらめき”が必要だよね。




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