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対談 松木安太郎×永井秀樹(FC琉球)


三浦淳宏(横浜FC)×永井秀樹(FC琉球)
写真左:松木安太郎 右:永井秀樹
Jリーグ開幕当初、監督である松木安太郎氏とプロとして歩み始めた永井秀樹氏。

Jリーグ開幕当時の「深い~い話」から、日本のサッカー、サッカー選手を目指し練習に励んでいる子供たちに託す思いを語りあって頂きました。
 

対談『松木安太郎×永井秀樹(FC琉球)』 ■お二人が出会ったきっかけは??

松木:僕がコーチ時代と言うか・監督時代に、まだ彼は(永井氏)大学生。当時ヴェルディの若手として名前が挙がっていたうちのひとりで・・・。大学の頃から「早くプロに来て欲しい。」とクラブ側から依頼した選手の一人。

永井:92年ですね。松木さんは、何歳でした?

松木:俺は35.6歳。

永井:Jリーグ元年が35.6歳であのメンバーを指揮するって凄いよね。どんな世界中の名監督であっても、松木さんじゃないと監督は出来ない!

松木:Jリーグの開幕で、今でこそJリーグの組織がある程度固まってきたけど・・。選手は模索してやりながら、その頃は大変な時代だった。

永井:当時のメンバーは、凄いメンバーでしょ?みんな一癖も二癖もある選手が多かったから・・。松木さんじゃないと、絶対に無理!絶対にひとつにまとまらない。

松木:今の若手で大学の頃から良い選手はいる。それ以上に、永井はタレント性があった。じゃなければ、ヴェルディは獲得しないから。目をつける選手と言う部分があり、Jリーグが始まることもありタレント性がないと。そんな時代・・・。

■松木氏は選手だけではなく、コーチ・監督としてさまざまな経験をお持ちですが、どんな選手を試合で起用したくなりますか。

対談『松木安太郎×永井秀樹(FC琉球)』
松木:プロのレベルなんて技術性・特徴はもちろん必要。当時の僕らのチームは個性をもっている人がいたので、この選手が出たら「こうだろう・・。」あの選手が出たら「こうだろう・・。」と言うことがベースですよね。チームとして機能するとか勝負に勝つとかになってくると、技術性だけが監督の専攻する基準にはならないと思う。そこにはチームとしての協調性とか、この選手が入ると社会性があるとか。この選手が入るとチームの雰囲気が盛り上がるとか、この選手は上手いんだけど入るとチームがダレてしまうとか。必ずそういった選手はいると思う。

一言で言うのは凄く難しいんだけれど厳しいゲームの中で勝っていくには、全体的なバランスをもった選手の技術性が高いことはもちろん、それ以外のところで社会性であったり感受性であったり・レベルが良いチームには必要。最終的には「勝ちたい!」「自分のプレーを魅せたい!!」と意識のある選手じゃないと、いくら能力が高くでも起用して失敗した経験はある。僕も歳をとると共に考えが進歩したり進化していくけれど、そこで感じることはハートフルな部分をどれだけ持っているかが基本になってくるんじゃないかなぁ。もちろん技術も必要だろうけど技術はマジメに毎日練習すれば、素質を持っているプロの選手だから上がってくるからね。


永井と話をすると必ず出てくるんだけど、何年だ?93年のナビスコカップでヴェルディに日本代表の選手が6.7人いて、ドーハの悲劇の前だからこの選手たちが試合に殆ど出られない状況。永井たちが若手で代表選手がいなくても、何とか踏ん張り決勝までいく訳ですよ。その時思ったことは、チームのつくりがどうだとか戦術がどうだとか、代表選手がいなくて負けることも嫌だし。代表選手が帰ってきても、自分たちが「負けるのも嫌だし・・。」と思っている選手が何人もいた。監督やコーチの仕事としては、やることが狭まってくるから楽なんですよ。

見事に決勝まで行って、決勝の1週間前になるとマスコミが騒ぎ始める訳ですよ。ヴェルディ強いし足を引っ張るわけ。代表選手も帰ってくる「誰を起用するんですか?!」「どう言う選手を使うんですか?」と。代表選手がいないベストメンバーは今のメンバーだけど、代表選手が入ってきた時のベストメンバーって、どうやって組むのか?今でも正しいかどうかは分からないけど、若い選手が頑張ってきた奇跡を答えにださないと・・優勝しないと何の意味もないと思った。永井たち何名か若い選手に話をして「決勝ではベストメンバーを組みたいから、何かあった時は力を貸してほしい。」と言うことに、若い選手は了承してくれた。


ベストメンバー北沢選手やラモス選手が出て行き、前半が終わると1点取られちゃう。最後の最後の何分かの後半に若手であった永井や他の選手を投入。その選手が試合をひっくりかえす訳ですよ。あのゲームはチーム作りをする上で、俺にとっても勉強になった。俺は『ここまで若手で戦ってきたわけだから、若手で勝負したい』気持ちはある。でも若手で勝負して負けた時に、若手の名前は残らない。2位のチームで「若手がここまで頑張ってきました。」なんて奇跡をマスコミが語ってくれることはありえない。そこまで踏ん張ってきた選手が、試合の流れを変えた。これがサッカーですよ。そういう選手が必要なんです。


永井:これはかなり”深いい話”ですよ!!


松木:この前、沢登氏とウズベキスタンで一緒になったんだけど、いろんな話をしていたら昔のナビスコカップの話になった。「あの時の我々は、いつかはヴェルディにやられる。」と感じながらやっていた。そう思ったら負ける。俺らには、そう見えなかったけど・・・。「内心、あのヴェルディには無理だろう・・。」とは言っていた。そこで、勝負はあったんだよ。










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